小学校受験は万全の備えをしなければ受からない!
子どもが誕生したときから、お子様の将来を見据えて、何とか一流大学に合格させたいと思うご両親は多いことと思います。最初の目的を東大をはじめ超難関校に数多くの合格者を輩出している「中高一貫校」に定めているケースがほとんどでしょう。
年々、激しさを増している中学受験ですが、それよりも一歩早く、小学生からエリートコースに乗せるため、「私立・国立の小学校」に通わせたいというご両親も増えています。そのためには、『小学校受験』をしなければなりません。
そこで、この記事では、小学校受験を目指すご両親のために、どのような幼児教室や受験塾に通えばよいのかというご説明をしたいと思います。
小学校受験をする学習のやり方には2パターンある
小学校受験をする学習には2パターンあります。1つは、3歳から幼児教室に入れて、きっちりと幼児教室のカリキュラムに沿って学習させるパターンです。早期から専門家のサポートを得られるので安心感があります。
住居から幼児教室までの距離、時間や、時間の多くを子供のために使える、資金的にも余裕があるご家庭におすすめです。このような条件が整っているのであれば、早くから受験塾に通わせるほうがよいでしょう。
もう1つのパターンは、3歳頃から自宅でしっかりと教育して、6歳になり、いよいよ受験が近くなった時点で、受験直前対策として幼児教室に通わせるパターンです。
この場合でも、短期講習や模擬試験は定期的に受けておかなければなりません。時間を多くお子様に使えるという点では、3歳から塾に通わせるのと同様ですが、ご自分たちで教育するのですから、塾に通わせる以上にご両親の精神力が必要です。
このパターンは近くに幼児教室や受験塾がないなど、時間的に距離的に通うのが難しいご家庭が選択することになるでしょう。
小学校受験ではどんな能力がチェックされるのか
小学校受験をするためには、実際にどんな試験内容で合否を決めるのか、つまり幼児のどんな能力がチェックされるのかを、ご両親は事前に調べて、理解しておかなければなりません。主な試験内容は、「行動観察」「ペーパーテスト」「面接」の3つです。
当然、幼児教室や受験塾でも試験内容に沿った教育をしますし、ご両親も試験内容に沿った教育を心がけることが大切です。
グループ遊びで、協調性、コミュニケーン能力、リーダーシップを見る
行動観察では、お子様の協調性、コミュニケーション能力、リーダーシップなどがチェックされます。行動観察では、初対面同志の子どもたちがゲームやグループ遊びしている姿をチェックします。代表的な遊びは、積み木遊びやパズル、ごっこ遊びです。
集団で遊ぶときに、社会的なルールを守る教育ができているか、協調したり、リーダーシップを取って何かをやり遂げる能力があるかなどを評価するのです。入学後の学ぶ姿勢を想定しての評価です。
私の知り合いにも、非常に頭がよくて優秀なお子様だったのですが、少し我がままに育っていたためん、グループ遊びのときに、別の子の持っている玩具を力づくで取り上げてしまったことが理由で、不合格になった例があります。
十分に言い聞かせて試験に臨ませたのですが、つい普段の我がままが表に出てしまったのでしょう。試験のときだけ良い子にしているのは、難しいということです。
最近では、行動観察をペーパー試験よりも重視する小学校も増えているようです。
ペーパーテストで思考力のレベルを見る
鉛筆の正しい持ち方から始めて、ペーパーテストを受ける姿勢から見ています。実際にペーパーテストでチェックする内容は、大きくわけると、次の6つです。「記憶力」「常識力」「数える力」「推理力」「言語力」「知覚力」を試されます。
すべての分野が出題されるという意味ではなく、学校によって上記の中から複数分野が選択されて出題されます。正解だと思う答えに印をつけて回答する形式が一般的です。
例えば、「記憶力」を試す問題では、まず話を聞いて記憶し、問題に対して記憶を引き出して正解に印を付けるという形式です。適切だと思う絵を選んで回答します。最初に全体の絵を見せて記憶させ、その絵の中にあったパーツを答える問題もあります。
「常識力」では、季節の行事や季節の草花などのグループを見せて、その中から仲間外れの絵を選んで印をつけるという方法で回答します。
「数える力」では、イチゴとリンゴなど2種類の果物、あるいはバッドとボールなど2種類の道具などが複数ずつ描いてある絵を見せて、どちらの種類がいくつ多いかを答えるなどの問題が出ます。
「推理力」では、1つの立体的な図形に対して、この平面図はどの方向から見た図か答えるとか、図形を切断・回転・移動させた場合の変化を推理するなどの問題が出題されます。
「言語力」では、「あめ」「あさ」「あさがお」のような同頭音や、「うし」「おかし」「つくし」のような同尾音を探したり、しりとりをさせたりという問題が出ます。
「知覚力」では、図形の知覚について問う問題です。丸、三角、四角などの基本的な図形の中から、同じ形を探したり、重ねたり回転させたりした図形を探すなどの問題が出ます。
上記はほんの一例で、大人でも慣れないと回答できないような問題がいろいろと工夫されて出題されます。詳細に知りたい方は、過去の問題を集めた問題集や、新しい問題を予測した問題集などが数多く出版されていますので、そちらをご覧ください。
面接で仲がよい家族か、社会性はあるかどうかを見ます
面接では、服装、挨拶、態度、マナーなどあらゆる方面から、礼儀正しい家族かどうかをチェックされます。そして、面接で最も重要な点が、面接官の質問への回答です。質問はご両親への質問と、本人への質問の両方が行われます。
ご両親への質問の一例をあげると、「休日の過ごし方」「お子様の教育方針」「夫婦間での意見調整」などが聞かれます。仲のよい家族かどうか、子供の将来や教育に対してご両親がよく話し合っており、しっかりとしたビジョンやポリシーを持っているかどうかが問われます。
お子様への質問の一例をあげると、「どんなときご両親に叱られるか」「兄弟や友達とけんかしたときどうするか」「好きな本とその理由」などが聞かれます。ご両親の育て方や普段の生活から、お子様がどんな価値観を身に付けているのか、社会ルールを守れるかどうかなどが問われます。
面接に関しても、想定問題と模範解答が記載された本が出版されていますので、詳細はそちらをご覧いただければと思います。
ただし、こう聞かれたらこう答えるという模範解答を覚えておいて答えるようなやり方では、面接官にすぐに見透かされてしまいます。本当に仲の良い暖かいご家庭であることが、回答の端々から感じられるようなご家族であれば、合格する可能性が高くなります。
小学校受験に少しでもご関心のあるご両親は、最初に左記の本を読まれることをお勧めします。基礎知識として知っておかなければならない情報がほぼすべて一通り網羅されています。まずこの本を読んでから、どうするか対策を考えて下さい。実際に、小学校受験をなさったご両親には、ボロボロになるまで読み込んだという声が多く聞かれます。アマゾンで購入できますので、左の画像をクリックしてアマゾン公式サイトをご覧ください。
小学校受験のための幼児教室の選び方
小学校受験のための幼児教室のご紹介
ここまでご覧になって、やはり小学校受験をするためには、幼児教室に通わせたいと思うご両親が多いことと思います。それでは、実際に小学校受験対策を専門に行っている代表的な幼児教室をご紹介させていただきます。ランキングではありませんので、下記のすべての幼児教室を詳細にお調べの上、ご自分のお子様に適した塾をお選び下さい。
伸芽会
伸芽会は、1956年に創立された小学校受験のパイオニアともいえる名門の幼児教室です。半世紀にわたって多数の合格者から収集したデータと、パイオニアとしての幼児教育研究にもとづいたカリキュラムで授業が行われています。
東京、神奈川、埼玉、千葉、京都、大阪に23教室を展開しています。(リソー教育グループ)
桐杏学園
桐杏学園は、1973年創立の受験業界のパイオニアです。"桐杏"とは優れた素材、人材が勉学に励み、互いに切磋琢磨する場を意味していますが、その名の通り創立以来一人ひとりの素晴らしい素質を育む学園として、今日まで数多くの優秀な生徒を世に送り出しています。
東京、埼玉、千葉、茨城に11教室を展開しています。(市進教育グループ)
理英会
理英会は、1981年創業。伸び続ける子どもたちに今だからしてあげられること。多くの体験を通して「自分で考えられる力」を身につけられるカリキュラムの他、受験の際ポイントや家庭学習、学校情報、入試情報等もサポートします。理英会はご両親と一緒に子育てを考えます。
東京、千葉、神奈川、大阪、兵庫に14教室、プラス提携しているミキハウスキッズパル小学校受験コースを東京、千葉、埼玉、浜松、大阪、京都、奈良に13教室を展開しています。(ミキハウスアンド小学館プロダクションと提携)
こぐま会
こぐま会は1983年創業。就学前の子どもたちを対象とした教育を「教科前基礎教育」という考え方でとらえ、その内容と方法を独自に開発し、教室での実践を通じて、検証してきました。幼稚園受験や小学校受験といった現実的な課題にも対処し、大きな成果を上げています。
東京、神奈川に4教室を展開しています。(SAPIXの日本入試センターと提携)
ジャック幼児教育研究所
ジャック幼児教育研究所は1969年に体操教室として創業。およそ 50年の歴史の中で、心身ともに充実した子供を育てるための指導法を研究してまいりました。その独自の取り組みは、教育の真価が根本から問い直されている現代において、あらためて意義を深めています。
東京、神奈川、埼玉に15教室を展開しています。
ICE幼児教室
ICE幼児教室は、2011年創業。受験トレーニングをするだけの幼児教室ではありません。お子さまの長い人生のなかで、幼稚園受験・小学校受験の合格はゴールではありません。学びや経験を通し、子どもたちが自分自身で未来を切り拓く力を育むこと。それが私たちの使命です。
東京、神奈川、千葉、埼玉、静岡に14教室展開しています。(Z会グループ)
チャイルドアイズ
チャイルドアイズは、1973年創業。受験対策コースは、実績に基づく豊富な情報をもとに、専門スタッフが徹底分析した志望校別カリキュラムをご用意。こうしたオーダーメイドのカリキュラムこそ、"第一志望合格"に強いチャイルドアイズの最大の特長です。
青森、岩手、秋田、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、愛知、大阪、兵庫、京都、岡山、鹿児島に100教室を展開しています。(やる気スイッチグループ)
しょうがく社
しょうがく社は、1976年創業。年長組対象では、志望校別にクラス設定し、各有名小の入試傾向を徹底的に分析。最重要項目をピックアップして、子どもたちに分かりやすく、楽しい講習を行い、志望校合格へと導きます。
大阪、京都に5教室を展開しています。
小学校受験のための幼児教室を選ぶポイント
実際に小学校受験のための幼児教室や受験塾を選ぶには、下記の5点をチェックして選ぶようにして下さい。
自宅から通えるかどうか
幼児教室の紹介をご覧になっていただけるとわかるのですが、多くの教室は、首都圏と関西圏に集中しています。そして、教室数もかなり限定されています。
まだ小さいお子様ですから、幼児教室にあまり時間をかけて遠くまで通うと大きな負担になります。本当に自宅から無理なく通えるのかどうかが最優先のチェックポイントとなります。
もし難しかったら、ご紹介した幼児教室以外にも地元密着の教室がある場合もあるので、探してみて下さい。また、タブレットを使ったオンラインで教育する幼児教室もあるので、この方法も検討してみて下さい。
志望校に合格実績があるかどうか
幼児教室に通わせる目的は、有名小学校に入学させるためです。合格したら、今度は小学校に通いやすいかどうかが問題となります。その点も含めて、まず小学校の志望校を明確に決めること。
そして、幼児教室を選ぶときは、志望校に合格実績があるかどうか、合格者の人数が多いかどうかが大事なポイントとなります。実績の高い教室であれば、それだけ合格の可能性が高くなると判断してよいと思います。
教材やカリキュラムが充実しているかどうか
各幼児教室の公式サイトを見たり、資料請求をすると、実際に使用する教材の見本や、教育方針、教育カリキュラムなどを見ることができます。それらの内容を十分に吟味して、納得できる教室を選ぶようにして下さい。
お子様の性格に適しているかどうか
いくら実績があり、内容が充実していても、自分のお子様の性格に適していないと成果があがりにくくなります。幼児教室の雰囲気など本当のところは、入会してみないとわかりにくいのですが、経営者の教育方針や、資料から伝わってくる雰囲気などを総合的に判断して、お子様との適正を検討してみて下さい。
幼児教室は、大手の教育会社のグループ企業となっている場合が多いので、大手教育会社に関してはたくさんの情報が公表されているので、その点も合わせて評価するとよいでしょう。
体験教室に参加してみて合うかどうか
小学校受験のための幼児教室を最終的に決めるのは、体験教室に参加してからにするべきだと思います。資料だけではわからない現場の雰囲気を感じて、我が子に合うか合わないかを判断できるからです。
もし体験教室をやっていなくても、事前説明会や事前相談会などを開催していることが多いので、できる限り、実際に幼児教室に足を運んで、肌で雰囲気を感じてみて下さい。
まとめ
今回は、小学校受験についてご説明しました。お子様の将来を真剣に考えるご両親ほど、お子様を少しでも早期からよい学校に入れてあげたいと思うものです。それゆえ「私立・国立」の有名小学校への入学を目指すご両親が益々、増加する傾向にあります。
有名小学校への入学は狭き門ですので、受験前に万全の準備をしておかなければ合格することはできません。具体的に言うと、小学校受験のための幼児教室に通わせることが不可欠です。できるだけ早くからきちんとした教育を受けさせることが大切です。
それゆえ、今回の記事では、小学校受験でチェックされるポイント、小学校受験に実績のある幼児教室のご紹介、自分に合った幼児教室の選び方についてご説明しました。
幼児教室の選び方については、記載した5点を総合的に判断して、お子様に最適な幼児教室を選んでいただければと思います。このサイトが幼児教室選びに少しでもお役にたてれば嬉しいです。
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