幼児教育の原点は「親子の会話」にあります。まだ赤ちゃんがモノゴコロがつかない頃から、ママやパパは思いっ切り赤ちゃんに話しかけてあげましょう。赤ちゃんは胎児の頃からパパやママの声を聞いているのですから。
幼児教育の原点は「親子の会話」にある!
子供の知能を高めるためには、とにかく五感を刺激することです。五感の中でも、最初にやるべきことは「聴覚への刺激」です。一説によると、赤ちゃんはお母さんのお腹の中にいるときから、母親の声を聞いているとのことです。
そして、生まれた直後から母親の声を聞き分ける能力を持っていると考えられています。それゆえ、お母さんが子供に話しかけてあげること、すなわち「言葉」で聴覚への刺激を与えることが、幼児教育の原点なのです。
言葉を話したり、言葉を理解したりすることは、人間だけに与えられた高度な脳の働きです。最初はまったく理解できなかった言葉を、わずか数年のうちに理解して使いこなせるようになるのですから、すごいことです。
知能を高めるとは、脳のシナプスが増えるということです。生後すぐから、「言葉を聞く」という刺激を受けると、新たなシナプスが生まれます。その連続により、やがて言葉を理解し、自分も話せるようになるのです。
赤ちゃんがお腹の中にいるときから、話しかけを始めましょう。そして、赤ちゃんが誕生したら、0歳から思い切り話しかけてあげましょう。
子供の年齢に合わせた親子の話し方のポイント
0歳の間は、反応がなくてもよいから話しかけ続ける
生まれた直後の赤ちゃんに、いくら話しかけても、相づちを打つわけでも、返事をするわけでもありません。何もリアクションがなくて当たり前です。それでも、話しかけることが重要なのです。
外からは見えなくても、赤ちゃんの脳の中では、確実にシナプスが生まれています。それを信じて、どんどん話しかけることです。そうは言っても何を話しかければよいのでしょうか。
あまり難しく考えないで、1つ1つの行動を言葉にすればよいです。例えば、「〇〇ちゃん、お腹がへりましたね。おっぱいを飲みましょうね」とか、「〇〇ちゃん、お尻がぬれていますね。おむつを替えますよ。おしりをきれいにしましょうね」などです。
赤ちゃんに話しかけるときに、次の3つは、必ず守って下さい。
できるだけ最初に赤ちゃんの名前を呼びましょう
名前を呼ぶことで、自分に話しかけているんだと意識させることが大切です。何度も繰り返し名前を呼ばれることで、自分の名前を覚えると共に、自分は愛されているんだなという気持ちが芽生えます。
はっきりとした聞き取りやすい声で話しましょう
言葉で聴覚に刺激を与えるためには、できるだけはっきりとした聞き取りやすい声で話すことが大切です。そのためには、少しだけ高めの声で話すように意識するとよいでしょう。
正しい文法で話しましょう
赤ちゃんに話すからといって、赤ちゃん言葉で文法もいい加減に話してはいけません。もう一度、思い出して下さい。話しかけるということは、言葉で脳に刺激を与えて、新しいシナプスを生みだしているのです。
だから、間違った文法で話すと、間違った内容で脳に記憶されてしまいます。両親の話す言葉が、子供の言語能力の基礎となるのです。両親が正しい文法を使い、正しい言葉づかいをすることが、子供の知能の育成にとても重要なことなのです。
1歳から1歳半頃からは会話を楽しむようにする
1歳から1歳半くらいになると、いよいよ言葉を話すようになります。待望の会話の始まりです。でも、最初は「パパ」「ママ」「わんわん」「ブーブー」のような単語を1つ話すくらいです。
お子様が1つの単語を話すようになったら、両親はその単語を反復して、会話をつなげてあげましょう。例えば、お子様が犬を指さして、「わんわん」と言ったら、お母さんは、「わんわんがいるね。小さくて可愛いね」などと会話をしてあげます。
そのうちに、お子様は2語、3語の言葉を話すようになりますから、そのときはご両親も、2語、3語を反復しながら会話を続けてあげるようにして下さい。
2~3歳頃になったら質問に答えてあげるようにする
徐々に話す言葉が多くなってきて、2~3歳くらいになると、会話能力も高まってきます。そうはいっても、まだ会話能力は十分ではなく、脈絡がなく、話の切れ目もわかりにくいことが多いです。
それから、この頃になると質問が多くなるのも特徴です。「これな~に」「あれな~に?」としつこく聞いてきます。この頃が、幼児教育の初期の山場だという意識を持って、しっかり受け止めてあげることが大切です。
忙しいときに限って、質問してくるのが常です。答えてあげても、「どうして?」などとしつこく聞いてきます。ついついうるさいなと思ってしまうのですが・・・・・。
子供と会話するとき、次の3つは、必ず守って下さい。
しっかり目を見て会話をしましょう
会話するときは、しっかり目を見て話しを聞いてあげます。決して聞き流してはいけません。家事をしながら、スマホを見ながら、いい加減な返事をしていると、子供は失望します。
「ママに話してもムダだ」と思わせたら、子供も同様に話しかけられても聞き流すように育ってしまいます。子供がもう少し大きくなってから、「親の話も先生の話も真面目に聞かない」と嘆く親がいますが、この頃のご自身の態度を反映しているのです。
質問にはていねいに答えてあげます
子供が質問してきたときに、「知らない」「わからない」とか、「さっきもう教えた」などと拒否しては、絶対にいけません。子供が親に質問をするのは、子供の脳が成長している証なのです。
子供の好奇心の芽をつんではいけません。子供が質問する限り、何度でもていねいに答えてあげましょう。あまり同じことを繰り返すときは、子供に対して、「あなたはどう思うの?」と逆質問で会話を続けるのもよいです。
指示命令ではなく会話をするようにします
子供に対して会話ではなく、指示命令に終始している親がいます。「おもちゃを片付けなさい」「早く着換えをしなさい」など。また、子供をなじってばかりの親もいます。「なんでいつもそうなの」「お友達に笑われるわよ」など。
これでは、お子様の知能は育ちません。なぜなら、反論を考えたり、言ったりする機会を奪っているからです。例えば、「おもちゃちらかっているね。いつ片づけるの?」と質問にしてみます。
そうすると、「いま片付けようと思っている」とか、「この本読んだら片づける」など、答えを言いやすくなります。大げさに言えば、お子様の交渉能力を育むのです。
あなたのお子様を指示命令に従うだけの人間に育てたいですか?それとも自分で考えて動ける人間に育てたいですか?答えは歴然ですね。
まとめ
お子様の知能は、両親の言葉に刺激を受け、会話することで高まります。したがって、0歳からの話しかけは、幼児教育の原点なのです。そして、お子様が成長して質問したり、会話できるようになったら、目を見て真剣に話を聞いてあげるようにします。
ママやパパに話しかけるとちゃんと聞いてくれる。これが重要なのです。子供は両親に話をちゃんと聞いてもらえるだけで満足します。そして、「話したら楽しかった!」「もっと話したい!」と思うことで、会話力が高まるのです。
両親が子供の話をちゃんと聞いてあげると、子供も人の話をちゃんと聞けるようになります。幼稚園や学校に行ったときに、先生や友達の話をちゃんと聞けることは、とても大切なことです。当然、勉強ができる子に育ちます。
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