SLA理論

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子供の英語教育は『SLA』に基づくことが大切

英語教育における『SLA』とは何か?

『SLA』とは、 Second Language Acquisition(セカンド・ランゲージ・アクイジション)の略です。直訳すると、「第二言語の習得」という意味になります。具体的には、母国語以外の第二言語をどのようにして取得するかということに関する研究のことを意味します。

一般に第二言語を学ぶのには大きな壁があります。日本人のいまの大人たちは、中学校から大学まで学校で英語を勉強してきましたが、英語を使いこなせる人はごく少数であることが、第二言語の習得が容易ではないことを証明しています。

『SLA』は、なぜ「第二言語」が習得できないのかという原因を突き止めて、その原因を取り除く方法の研究のことです。言語学や心理学、社会学、文化人類学などの学問を総動員して科学的なアプローチを試み、言語習得について様々な仮説を立て、検証を行い、集まったデータを元に効果的な外国語の勉強法を探る学問のことです。

『SLA』は、1960年頃から発達した学問分野なので、他の学問分野に比べると、まだ比較的、新しい分野であると位置づけられます。

日本人の英語教育おいてSLAから学べる点

日本人にとって英語は学びにくい言語である

第一言語である母国語と、第二言語である英語は、系統が異なっている言語であり、「言語間の距離」が遠い言語であると位置づけられます。そのために、「言語間の距離」が近いフランス人やドイツ人などが英語を学ぶ場合に比べて、日本人が英語を学ぶのは、とても困難が伴うということは明確です。

臨界期仮説が存在することは確かである

「臨界期仮説」とは、外国語学習にはある一定の年齢すなわち臨界期を過ぎると、学習することが不可能になるというという学説のことです。一般によく言われているのは、思春期すなわち12~13歳を過ぎると、ネイティブのような言語力を身に付けるのは不可能になるというものです。

このように臨界期が存在することは、広く学者の間で認識されていることですが、実際の臨界期がいくつなのかということについては、諸説が分かれています。これについては、いろいろな研究や実験が行われています。

子供の英語学習という観点から、最も興味深い研究は、ワシントン大学のパトリシア・クールらのものです。その内容は、乳幼児は、世界の言語に存在するすべての音を区別することができますが、その能力は生後6カ月から1歳までの間に急速に低下してしまうという研究結果が出ています。

その間に、母国語では区別する必要がない音は、聞き分けられなくなってしまうのです。最も分かりやすい例で言えば、日本人の大人が苦手なRとlの区別が、生後6カ月までは聞き分けているということです。

生後6カ月まで

赤ちゃんの頃から英語を聞かせる、「英語子育て」の効果があるという結果です。そこで心配になるのが、あまりにも早くから「英語子育て」をすると、母国語の習得に悪影響が出ないかということですが、1日に5時間程度の英語学習では、母国語に対する悪影響はまったくないという結果が出ています。

英語はリスニングだけでは習得が難しい

生後6カ月くらいまでは、英語を聞かせるだけでも音の聞き分けに効果があることは分かりました。それでは、それ以降もリスニングだけを続けていれば、英語を取得できるのでしょうか。3歳くらいまで英語を聞かせるだけの教育を続けても、英語は習得できないことがわかっています。

特に、テレビやCDで英語を見たり聞かせたりしただけでは、英語を話せるようにはなりません。それでは、どうすればよいのでしょうか。それは、個人差はありますが、1歳くらいになり、子供が言葉を話せるようになったら、母国語だけでなく、英語でも話させるようにすることです。

つまり、英語でコミュニケーションをする機会を与えなければ、英語で会話をすることはできないということです。

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