絶対音感

脳の構造 幼児教室・子供教室

子供の絶対音感は生まれつき?それとも訓練で鍛えられるの?ピアノ教室は何歳から通わせる?

子供の絶対音感について関心のあるパパとママはたくさんいると思います。関心がある点は、生まれつきなのか、訓練で鍛えられるのか?絶対音感を身に付けさせるためには、やっぱりピアノ教室?でも何歳から通わせたらよいの?などだと思います。この記事は、これらの疑問についてお答えします。

絶対音感とは何か?

絶対音感とは

絶対音感とは、ある任意の音の高さを、他の音と比較しなくでも知覚しうる能力のことを意味します。それに対して、相対音感は、ある音を基準として、他の音を聞いたとき、その音の高さを識別判断する能力のことです。

要するに、絶対音感とは、基準となる音がなくても、聞いた瞬間にすぐに、その音の音名がわかる能力のことです。それに対して、相対音感とは、基準となる音の音名が分かれば、その次に鳴る音の音名がわかる能力のことです。

もう少しわかりやすくご説明します。絶対音感は、ピアノの任意の鍵盤を弾いたときに、その音名が何かすぐわかります。それに対して、相対音感は、ピアノの任意の鍵盤を弾いたときに、その音名を告げられれば、次に別の鍵盤を弾いとき、その音名がわかるということです。

したがって、街中でいきなりチャイムが鳴ったときなど、絶対音感の人ならその音名がわかりますが、相対音感の人では、その音名はわかりません。

絶対音感は生まれつきなのか?訓練で鍛えられるのか?

絶対音感は生まれつきなのでしょうか。それとも訓練で鍛えられるのでしょうか?両方の説を見てみましょう。

音感は生まれつきの遺伝子で決まるという研究結果

脳科学の観点から、遺伝子研究が進歩してきました。韓国のソウル大学の音感に関する興味深い研究成果が報告されています。

韓国のソウル大学による研究の結果、rs4148254というSNPが「T」であると、音感に優れると分かりました。さらに、このSNPの遺伝子型を見た場合、「T」の数が1つよりも2つである方が、より音感が優れている、つまり、音程の判別が得意であると分かりました。

rs4148254というSNPにはTT、CT、CCの3通りの遺伝子型があります。
 日本人平均と比べると
・CCの遺伝子型を持つ人は「音程判別やや苦手タイプ」
・CTの遺伝子型を持つ人は「音程判別やや得意タイプ」
・TTの遺伝子型を持つ人は「音程判別得意タイプ」
という遺伝的傾向を持っているといえます。

(引用:MYCODE ※MYCODE fumfumでは、あなたの遺伝的傾向がどのタイプに当てはまるのかを調べることができます。)

上記の研究は、絶対音感について行われたものではないので、あくまでも音程判別が得意か苦手かという研究です。それでも、スポーツでも、知能でも、能力は遺伝によって決まることが解明されているので、音感に関しても遺伝で決まるという結論は信ぴょう性があります。

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絶対音感は訓練で身に付けることができるという主張

日本の絶対音感訓練の草分け的存在で、国内外で「江口式絶対音感プログラム」を実践して成果をあげている一音会ミュージックスクールでは、次のように語っています。まず、「特に何もしなくても、絶対音感を持っていることもある?」という質問についての回答。

絶対音感を身につけるトレーニング法が発見されたのは、1970年代です。それ以前から、絶対音感は存在しました。それらの絶対音感は、自然に身についた絶対音感だったのです。

絶対音感は、長い間、そのめずらしさと、身につける方法が分からないという神秘性から、注目を集めてきました。当時の文献では、絶対音感を持つ人は、非常に低く見積もられ、20万人に一人とも言われてきました。

現在は、もっと多くいますが、それでも特別なトレーニングなしに絶対音感を身につける確率は1%未満です。
(引用:一音会ミュージックスクール

次に「子供でなければ身につかない?」という質問についての回答。

「絶対音感」は、0.2~0.5%程度の、まれな能力でありながら、適切なおけいこをおこなうことで、ほぼ確実に身につけることができる能力です。ただし、このおけいこができるのは、6歳までです。

そのため、2歳のお誕生日から絶対音感のお稽古をはじめることをおすすめしています。一音会では、リトミックの感性と表現力を伸ばしつつ、絶対音感を身につけることで、耳を作ります。
(引用:一音会ミュージックスクール

このように、一音会ミュージックでは、生まれつき絶対音感の才能をもっている人がいることも認めながら、後天的に訓練で身に付けることができることも実証しています。これが最も実感に近い説なのではないでしょうか。

絶対音感は何歳までに訓練すればよいのか

スポーツや知能の能力が遺伝子で決まるということは、脳科学的に明確になっています。ただし、ここで注意すべきは、才能豊かな遺伝子を持って生まれたとしても、訓練により、その才能を磨かなければ、その才能は開花しないということです。

絶対音感は生まれつきなのか、後天的に訓練で身につくのかということについては、諸説があって結論は出ていません。ただ、そのどちらであっても、訓練によって鍛えなければ、絶対音感をマスターできないということは確かのようです。

一音会ミュージックスクールでは、絶対音感の訓練ができるのは6歳までと語っています。そして、同時に、

年齢やおけいこ回数により、大きな個人差が出ますが、絶対音感を保証する和音をすべておぼえるまでにかかる年数は、おおよそ2年です。ただ、個人差は非常に大きく、短い方では半年未満、長い方では4~5年かかりますので、2年は目安に過ぎません。

また、絶対音感は、9歳のお誕生日までは消えることがあるため、絶対音感完成後も、消えないように維持練習をおこなっていただく必要があります。
(引用:一音会ミュージックスクール

このことから、子供に絶対音感を身に付けさせるには、早ければ2歳から訓練を受けさせることが望ましいです。ただし、2歳では、まだ体格が整っていないので、ピアノ教室に通わせるのはまだ早いです。

一音会ミュージックの「ミミちゃんクラブ」「ドクターP」の2つの通信講座コースを活用するか、リトミックに通わせるのがよいと思います。リトミックとは、音楽にあわせて手をたたいたり身体を動かしたりするレッスンです。

ピアノ教室は何歳から通わせればよいの?

ピアノ

脳科学の視点から考える

それでは、ピアノは何歳から始めればよいのでしょうか。まず、脳科学の観点から考えてみます。ピアノは右手と左手を同時に使うため、左脳と右脳を両方発達させると考えられます。

脳の構造を見ると、右脳と左脳のあいだには、「脳梁」と呼ばれる大きな束があります。これは、神経繊維が2億本ほど詰まっています。ピアノをやることにより、左右の脳をバランス良く使うことになり、脳梁はより太く育ち、左右の脳の伝達もより円滑になります。

これを証明するジェームズ・ハジアク教授(米バーモント大学)らの研究があります。教授の専門は精神医学です。この研究結果によると、楽器を練習した子どもほど、集中力などに関する脳の部位が発達しているとのことです。

大人の脳の重さは1300g~1400gです。子供は出生時には400gくらいですが、4歳で1200gくらいに育ち、6歳でほぼ大人と同じ重さになります。脳の中身すなわち知能を高めるためには、脳の神経細胞(ニューロン)をつなげるシナプスを増やすことです。

シナプスは生後6ヵ月くらいまではもの凄い勢いで増えて、1歳からは不必要なシナプスは一度刈り込まれます。シナプスを増やす要因は、五感から脳に直接入ってくる情報です。これは刺激によってもたらされます。

繰り返し刺激を与えられてしっかり形作りされたシナプスは1歳を過ぎても、消えずに強化されます。ピアノは、両手をバラバラに使うため、五感の刺激にとても有効です。脳科学の観点からは、脳がほぼできあがるが、まだ成長を続けている4歳くらいからピアノを習うのがよいと考えます。

ピアノにかぎらず、ほぼすべての習い事を本格的に始める年齢として、4歳からが望ましいといわれるのは、脳の発達度合いが根拠となっています。

子供の体格から考える

子供にピアノを弾かせるためには、体幹が発達して椅子に座れるようになる必要があります。そして、鍵盤を押す力も必要です。これらの点を考慮すると、子供の骨格が整う6歳くらいが適切と考えられます。

ただし、幼児の体格には個人差が大きいので、一概には言えません。5歳でも、体格がしっかりした子供がいるのも事実です。何歳からと杓子定規に決めるのではなく、実際の子供の体格に合わせて判断することが大切です。

総合的に判断した結論

ここまでご説明してきた内容を一度、整理してみます。

  • 絶対音感を身に付けるための訓練は6歳まで。ただし、習得まで時間がかかるので、2~3歳から訓練を始めることが望ましい。
  • 脳科学から考えると、脳がほぼできあがってくる4歳くらいからピアノを始めるのが望ましい。
  • 体格から考えると、体幹がほぼできあがる5~6歳からピアノを始めるのが望ましい。

これらを総合的に判断すると、2~3歳くらいから絶対音感養成の訓練や、リトミックなどを行います。そして、4~5歳くらいからピアノを習い始めて、本格的なレッスンは体格に応じて5~6歳くらいから行うというのが良いと思います。

その後は、少なくとも9歳以上までピアノレッスンを継続します。もちろん、そこから先は、お子様の興味や才能に応じて続けていけばよいと思います。

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絶対音感の習得年齢を過ぎたらどうすればよいのか?

相対音感

絶対音感を身に付けるためには、6歳までに訓練をすることが絶対条件となります。もし、自分の子供がその年齢を過ぎていたら、それでもピアノを習いたいといったら、どうすればよいのでしょうか。

その場合は、冒頭でご説明した相対音感の訓練をすることになります。つまり、ある音を基準として、他の音を聞いたとき、その音の高さを識別判断する能力を身に付けるのです。

相対音感は、大人になってからでも訓練によって身に付けられる能力ですから、年齢制限を受けることはありません。でも、絶対音感を身に付けていなくても、ピアノを練習する意味があるのでしょうか。プロの演奏家になる道はあるのでしょうか。

この点に関しては、『1997~1998年度文部省科学研究費補助金(基礎研究C)研究成果報告書』(1999年)によれば、ピアノの音階を90%以上の確率で当てられる人は、日本の音大生で30%ポーランドの音大生で11%であると報告されています。

ちなみに、「江口式絶対音感プログラム」を提唱する江口寿子・江口彩子著作の『新・絶対音感プログラム』(全音楽譜出版社、2001年)では、ピアノの全音域をランダムに鳴らしたとき90%以上で音名を当てる能力のある人を絶対音感保持者と定義づけています。

つまり、絶対音感でなくても、相対音感を身に付ければ、十分に音大生となれるし、プロの音楽家への道も開けるということです。

子供が6歳未満だったら、絶対音感を身に付ける訓練をしてあげましょう。そして、もしその年齢を過ぎてしまったら、相対音感を身に付ける訓練をしてあげます。

ここで大事なことを1つ申し上げておきます。相対音感の訓練を先にしてしまうと、絶対音感の訓練はできなくなります。だから、子供の年齢が6歳未満だったら、相対音階の訓練はしてはいけません。重要なことなので、必ず覚えておいてください。

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